【S女史】

大学時代からの友人の母親の訃報を受け取る
先に年下の連れ合いを亡くされてから
調子を崩されて
70そこそこで死因は老衰だとか
子供を連れてご挨拶に伺う
学生時代に何度か訪れた街の様子も変わっていて
友人の妹夫妻が主となった家に
帰って寝てらっしゃった
学生時代にお会いした時は豪放磊落な印象で
【女史】と言うのはこういう人に付ける呼称なのかと思ってみたりもした方
けれど
静かに横たわっている姿はとても小さく頼りなげ
ここ数年は施設に入所していたらしく
友人はいつか来るであろうと覚悟ができていたのか
いつもの風情で迎え入れてくれ
お寿司等をつまみ
集った友人とお話をし
一緒に連れて来た息子は
友人の妹家族の末娘のおもちゃで遊ばせてもらい
ジュースも飲めて満足そう最後に頬をなでてお別れ
本当に小さい