【どん底】

渋谷の2大劇場(私観点)のはしご
名前は知っていてもその中身は殆ど知らない「どん底
ロシアでいえばチェーホフ戯曲は何度か見たけれど
ゴーリキーは初めて
インパクトのある題名「どん底
ケラさんの台本と演出で期待は高まる
ケラさんらしい笑いとロシア的な重苦し感
貧民窟で喘ぐ絶望とそれでも生活を楽しむ力強さ
圧倒的な存在感のある作品
印象に残った箇所をただ羅列してみる

  1. 2幕のセット
    1幕での暗い地下の宿の上に広がる明るい草むら
    ピナバウシュの舞台のよう
  2. ペーペル(江口さん)がナターシャ(緒川さん)を口説くその後ろで
    静かに窓の戸を開くワシリーサ(荻野目さん)
    声が出そうになるほど恐ろしくて美しい
  3. しりあがり寿さんの描いたチラシとパンフレットの表紙
    ハート飛ばしてウインクしてるの
    作品とのこのギャップは凄まじい
    実はこれが本質なのかも
  4. 若松さん(大家コストゥイリョーフ)の声
    どんぴしゃ
  5. 終盤で唄われるロシア民謡の「カチューシャ」
    ロシア民謡を愛する血が私に流れているに違いない
    一緒に唄いたくなっている私
    楽器が演奏出来る演者はその楽器を持ってフィナーレ
    少し目眩
  6. 江口さんは姿が良い
    最後に並んで立つとひと際バランスが良い
    昔「江口洋介がかっこいい」と言っていた友人の気持ちを今理解する