【もとの黙阿弥 浅草七軒町界隈】新橋演舞場8月公演
- 作
井上ひさし - 演出
栗山民也 - 出演
片岡愛之助 貫地谷しほり 波乃久里子 床嶋佳子 渡辺哲
真飛聖 早乙女太一 浜中文一 大沢健 酒向芳
前田一世 石原舞子 久藤和子 松原美穂 小澤真利奈 小林さゆり
渡辺由紀 藤原儀輝 沢井正棋 熊坂理恵子 辻村優子 木原梨里子
横山友香 片岡愛一郎 佐藤英樹 齊藤裕亮 太賀たけし
堅田喜三代 鳳聲千晴 杵屋巳菜織 稀音家温子
福原徹秋 福原洋音 稀音家温季 中村壽
中山浩佑 大岩和貴 大内満春 谷口雄介 鈴木佑
新橋演舞場というものだからJR新橋駅から向かったら見事に迷ってしまった
迷うだろうからと早めに出たのにぎりぎり
直前まで値引きのチケットが出ていたりして
客席が寂しいかと思ったら
それほど感じず
久しぶりの花道のある舞台を楽しむ
幕が上がると女性たちのかっぽれの練習風景
そこに一拍遅れてあたふたする女の子がとても愛らしい
うしろで大沢さんと浜中さんが小芝居をしていたのだけれども
そちらよりもこの娘の挙動を目で追ってしまった
波乃さんの身についた着物の立ち姿は
まさにそこにございという感じ
驚くほどの案山子っぷりの真飛さんの着物姿
これで洋装になれば宝塚の腕を見せるかと思いきや
ドレス姿もまた案山子
素晴らしすぎる
そこに入れ子になったオペレッタでのビゼーのカルメンに乗せて歌い上げる対比たるや
このための案山子っぷりなのだと
相棒をながしてみていたことを後悔
というよりも舞台の方が美しい方なのだろうな
主従がとりかわってのコメディー仕立て
最後は現実世界に戻れなくなってしまった使用人に
冷や水をかけられる
私は真飛さんに目が行った芝居
床嶋さんのプログラムに書いてあった
自分は特別なんだと思っていた
というくだりにあたれたのも
なんだかちょっと面白かった
井上さんの「丈夫な波乃さん」という表現も素敵なエール
大竹しのぶさんと片岡孝夫さんの初演はどんなんだったのだろうか