【リボルバー】劇団M.O.P.第43回公演

おおよそポスターからは思いも寄らない時代設定
御一新直後の横浜のホテル
女主人マダムお篠が切り盛りするホテルのロビーで繰り広げられる
波乱な人間模様
客は勿論のこと
ホテルの従業員も
女主人の情婦も
警官もそれぞれの人生を生きてる
大人の青春群像劇
下級士族出身の焦燥するヤクザな役の(客演)北村有起哉さんの不貞腐れ具合が実に良い
無精な顔つきやひょろっとした姿
はまり役
そして民権運動に心酔した地方の名家出身の活動家(と言わないとは思いますが)の
こちらも客演のキャラメルボックスの岡田達也さんの熱血青年ぶりと
本当に好対照
新堀松輔(桂小五郎こと木戸孝允)とお篠の
親しいけれど近づけない大人の関係や
そのお篠と現在の情婦のサニーの旦那のリラックスして預けた関係
の対比だったり
ありとあらゆる所が練りに練られた脚本で
追っ付かない
あっという間にエンディングの大合奏
新鮮だったのは中江兆民の出現
ある意味キーパーソンの1人
本人自身は出てこなかったけれど
大凡この時代背景の芝居には到底出てこない人物
だけれども私にとっては結構愛着のある名前
高校3年の時に演習で
「三酔人経綸問答」
を持ち回りで読み解いて発表していたことを
ぐいーんと思い出した客席でした