【ロマンス】

公演初日2日前に台本が書きあがったそうだ
前作は2回も初日が延びたので
うまくいった方であろう
チャイコフスキーの「ロマンス」に乗せた
要約チェーホフ人生
思いのほか早い展開
作家自身も意外に短く出来上がったと思っているのではないだろうか
開演が18時30分を知った時点で上演時間はある程度覚悟していたので
早く終わったという感じ
4人の男優が入れ替わって少年期から晩年のチェーホフを演じる
体格も顔の様子も異なる俳優陣だけれども
舞台という装置の中ではとても自然
舞台を見る訓練をされているよう
2人の女優はテェーホフの妹と女優の妻
地味ながら衣装が素敵
その他の色々な役をそれぞれが演ずる
コンパクト使用
あのスタニスラフスキーやダンチェンコ
そして文豪トルストイも登場
そのトルストイが登場してからが笑いと涙が襲ってくる
チェーホフとオリガが二人きりで床でじゃれあう場面は
もう苦しいです
手紙の書き出しに愛が詰まっている
ボードビルが好きで
チェーホフの戯曲もボードビルとして演じてほしかったとのこと
しかしいったいどうやれば笑いにあふれた芝居になるのか
非常に悩ましい戯曲に思えるのは
スタニスラフスキーの影響が強すぎるのからなのか
「なんじゃそりゃ」といった状況ばかりで
そんな展開に笑ってしまうことはあるのだけれど
そして、生瀬さんの「悲しい」というスタイル振りが大変堂に入っていて
感心してしまった