【朝焼けのマンハッタン】地人会第105回公演

竹下景子
おばさんだけれどもかわいい
2幕の白いワンピース姿が特に好き
ニューヨークのグレニッヂ・ヴィレッジにあるアパートの最上階の部屋
1936年の9月から1950年の大晦日まで
数日を摘んで
その部屋に集う人を見る
モデルは石垣綾子と石垣栄太郎の夫婦
アメリカ外交官夫人の姉とともに渡米したお嬢育ちの愛子と
移民として渡米し、画家となった夫幸次郎
二人が暮らす部屋
ニューヨークに憧れ画家を志す愛子の姪っ子
外交官夫人の愛子の姉
日本を逃れた放浪の演出家
移民一世と写真結婚をした女と
ニューヨークでコックをするその息子
通信社の在米記者
中国人の家主
人の強さと弱さそしてしたたかさ
何に寄って立っているのか
そんな芝居
キスシーンが多いこと(お姫様だっこ付き)
戦後再びアメリカに戻った愛子の姉の着物姿と
アル中になった風の記者(特にそれについては説明なしなので)
そして中国人家主の「太平洋からアメリカに裏口入国した」という台詞
が印象的
パンフレットに作家の斎藤憐が夫妻について
ファシズムスターリニズムマッカーシズムと、この三つにぶつかった人」
って
主婦論争ぐらいしか知識に無かったので少し調べて驚き
また、旦那は社会派の画家で
15歳年上の彫刻家
(詩人菅野衣川夫人ガートルード・ボイル)
と駆け落ちをした過去を持つ元紅顔の美少年
ということに驚く