【山猫理髪店】劇団民藝・紀伊國屋書店提携公演

山猫


  • 別役実
  • 演出
    山下悟
  • 出演
    男1/千葉茂則 男2/大滝秀治 男3/三谷昇(客演)
    男4/高橋征郎 男5/内藤安彦 男6/山本哲也 男7/高野大
    女1/塩屋洋子 女2/桜井明美 女3/久保まづるか 女4/上條和佳奈
    金魚売り/角谷栄次
  • スタッフ
    美術/松野潤 照明/尾藤俊治 衣裳/前田文子
    効果/岩田直行 演出助手/兒玉庸策

初演は1998年9月に木山事務所プロデュースで俳優座劇場にて上演
この時の主演が三木のり平で三木最後の舞台となった作品らしい
同作の童話が1979年に三一書房から発売されているというから
なるほど少しノスタルジック
っていうかこんなけったいな話どんな童話か?と調べたら
廃刊らしい(出版凍結中?)
驚いたのは大滝秀治、今回が初別役作品
あの、のほほんとした風体がとても良い味
この間観たモンゴル帰りのじじいの役ものほほんとしていて良かったな
1925年6月6日生れでちょうど80歳
日舞台に立つってすごく元気
海峡の脇に立つとある理髪店
そこを訪れるわけのわからない長身の青年と
やっぱりわけのわからない理髪店の主人(かどうかも怪しい)
その家族も家族であるか怪しいし
競売で理髪店を競り落とした夫婦も怪しい
存在が怪しい金魚売に
髪を切られて訴える若い女
北海道の炭鉱から60年前に逃げたと思われる男も怪しいし
その手配書も怪しい
怪しい尽くしの別役作品
少しミステリー
前回のレビューを見てみたら手配書は50年前となっていたので
上演にあわせて変わっている
戦争くさい話だなと思ったら
やっぱり先の戦争の後の軋みや歪みや違和感を書いたもの
最後に舞台が下関であったり
先妻らしき白骨遺体が発見されたり
謎が明かされるけれど
それよりもキーワードそのものずばりの単語が出てくると
ドッキリする
しかし民藝は何時行っても観客の年齢層が高い
今回隣に座られた老人はきっと大滝翁ぐらい(恐らく)
久しぶりに身近で加齢臭を嗅いだ

〜メモ〜
S/19列3番
P/6300円
T/115分(休憩なし)
B/