【十二人の怒れる男たち】俳優座劇場開場50周年記念公演俳優座劇場プロデュースNo.67

fk_akk2004-12-07


  • レジナルド・ローズ*1
    原題『12 Angry Men』

  • 酒井洋子
  • 演出
    西川信廣
  • 出演
    1号=大滝寛 2号=荘司肇 3号=三木敏彦
    4号=立花一男 5号=井上倫宏 6号=緒方愛香
    7号=高橋克明 8号=松橋登 9号=浜田寅彦
    10号=鵜澤秀行 11号=里村孝雄 12号=須田真魚
    守衛=小山内一雄
  • スタッフ
    美術 石井強司
    照明 桜井真澄
    音響 小山田昭
    衣裳 合田瀧秀
    舞台監督 伊達一成
    舞台統括 荒木眞人

【ものがたり】
 蒸し暑い夏の日の午後。無作為に選ばれた十二人の陪審員は、少年の父親殺しという容疑に有罪(=死刑)の評決を下そうとしていた。しかし揺るぎようもないと思われた“罪”に対し、一人の男が疑問を投げかける。「もし、我々が間違っていたらどうしますか?」陪審室の空気は一変し、男たちの議論は白熱してゆく――。
 罪に問われた少年の運命を握る十二人。しかし事件をめぐって激論を重ねていくうちに、陪審員一人ひとりの過去や人間性、そして心の葛藤が描き出されてゆく。職業や階層、年齢、身分の違い。今問われているのは少年ではなく、彼ら自身なのか……。

たぶん3回目の観劇
少年というのが19歳だったり
陪審員が男ばっかりだったり
と少し違和感のある前設定なのだけれど
やはり面白い
「疑わしきは罰せず」
刑事訴訟の原則
合理的な疑いを容れる余地がないまでつめていく過程は
ミステリーのようであり
舞台にある時計がリアルに動いているのも
緊迫感を増す演出
私は特に飛び出しナイフのシーンが好き
おとなしそうにしていた青年が
手馴れた所作でナイフを操るギャップ
わたしならここで意見をかえるに違いない
12人の優しい日本人』(東京サンシャインボーイズの舞台の映画化)
の方を先に見ていたので
その相違点も楽しい
今年の5月21日
日本で
裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」
が成立して
ぐっと身近になった脚本
それにしても、ここの12人の人たちは
あまり同僚やましてや上司として
いてほしくないキャラの人ばかりだ

*1:生年1920/12/10〜没年2002/04/19 出身地アメリカ/ニューヨーク市]
■12人の怒れる男/評決の行方<TVM>(1997)脚本
■脱走戦線<TVM>(1986)脚本
■ワイルド・ギース II<未>(1985)脚本
■ファイナル・オプション<未>(1982)脚本
■この生命(いのち)誰のもの(1981)脚本
■シーウルフ(1980)脚本
■愛と哀しみの樹/スタッズ・ロニガン物語<TVM>(1979)脚本
シャレード'79(1978)脚本
■ワイルド・ギース(1978)脚本
■太陽の流れ者<TVM>(1967)原案
■罠の中の男<未>(1959)脚本
西部の人(1958)脚本
十二人の怒れる男(1957)製作/脚本
■暴力の季節(1956)脚本